平成26226

東京都労働委員会事務局

 

Z事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。

 命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人  ユニオンX

被申立人  社会福祉法人Y

 

2 事件の概要

法人は、平成19年、法人が設置した特別監査チームからの指摘を受け、事務局体制等に問題があるとして、組合員A1の事務局長職の解任を決定した。この問題などを議題とする団体交渉が開催されたが、5月に開催された第2回団体交渉の議事録に、就業規則の変更に当たっては事前協議する旨の組合の主張が記載されていたことから、同議事録が労働協約に当たるかなどの見解で労使は対立し、その後、法人は、組合の交渉態度を問題として団体交渉に応じなくなった。21年及び22年、法人は、東京都労働委員会に審問の証人として出頭した組合員A3に対し、改定後の就業規則を理由に、同人の賃金等を控除又は減額して支給し、さらに、組合が法人事務局に無断で立ち入って団体交渉開催要求書を提出したことを問題として、23年に、A3に対するけん責処分を行った。

本件は、@「第2回団体交渉の議事録」に反する、法人による正当な理由のない団体交渉拒否あるいは不誠実な団体交渉があったか否か、また、法人が、A1912月に「第2回団体交渉の議事録」の確認事項を破棄する旨の通告書を組合に送付したことは、組合活動に対する支配介入に、BA3の賃金等を減額したことは、報復的不利益取扱い及び組合活動に対する支配介入に、CA3をけん責処分としたことは、組合活動に対する支配介入に、それぞれ当たるか否かなどが争われた事案である。

 

3 命令の概要    一部救済命令 

<主文(要旨)>  文書の交付及び掲示

文書の要旨:平成19年の団体交渉における法人の対応、及び、法人が、21年8月20日の開催後団体交渉に応じていないこと、A3に対し、東京都労働委員会における証人出頭につき賃金等を減額し、また、同人にけん責処分を行ったことは、いずれも不当労働行為であると認定された。今後、このような行為を繰り返さないよう留意する。

 

4 判断のポイント

⑴ 19年の団体交渉において、法人は、A1の解任撤回要求に応じない具体的な理由を説明しなかったのであるから、不誠実な団体交渉に当たる。また、法人が、組合に対する謝罪要求等に固執し、21年8月20日より後の団体交渉開催に一切応じていないことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たる。

⑵ 「第2回団体交渉の議事録」は、労使において明確な合意は未だ存在しないという状況の確認にすぎず、法人が、同議事録を破棄する通告をしたことは、支配介入に当たらない。

⑶ A3の賃金等の減額措置は、当時の労使関係に鑑みれば、同人が証人として活動したこと等に対する報復的不利益取扱いに当たり、同人の組合活動を妨害することを意図した支配介入にも該当する。

⑷ 221015日に組合が法人を訪れ、団体交渉開催要求書を提出したのにはやむを得ない事情があると認められ、法人が、A3に対して組合の行動を制止すべきとしてけん責処分をしたことは、組合活動を嫌った不利益取扱い及び組合活動を制約することを狙った支配介入にも該当する。

 

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 0353206988