平成26年3月27 日

東京都労働委員会事務局

 

S事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。

命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人 X(組合)

被申立人  Y(株式会社)

 

2 事件の概要

本件は、@メッセンジャー(自転車による即配便業務に従事する会社の配送員)の人員削減や契約の更新問題等について、22年2月以降に行った3回の団体交渉における会社の対応が不誠実な団体交渉に、また、会社が、A22年11月5日をもって組合員A2に対する業務委託契約を解除したこと、及びB組合員A1及び同A3との業務委託契約を、23年7月及び8月に、それぞれ不更新としたことは同人らが組合員であること又は組合活動故の不利益取扱いに、並びにC営業所に防犯監視カメラを設置したことが、組合の運営に対する支配介入に、それぞれ当たるか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要 一部救済命令

<主文(要旨)>

 ⑴ 会社は、組合が、組合員の業務委託契約の解除や不更新その他組合員の待遇に関わる事項について団体交渉を申し入れたときは、契約解除や不更新の理由を説明するなどして、誠実に対応しなければならない。

⑵ 会社は、組合員A2との業務委託契約について、同人に対する解約予告通知をなかったものとして扱い、同人が22年11月6日から23年8月31日まで稼動したものとし、この間に同人が受けるはずであった報酬相当額を支払わなければならない。

⑶ 文書の交付及び掲示とその履行報告 

⑷ その余の申立ての棄却

 

4 判断のポイント

⑴ 組合の申し入れ事項は、いずれも労働組合法上の労働者である組合員の待遇に関わる申入れであり、義務的団体交渉事項であるが、会社は、各団体交渉において、A2との業務委託契約を途中で解除したこと、及びA1らの契約を期間満了後不更新としたことの理由について、組合からの要求や質問には一切回答しておらず、これらの会社の対応は、不誠実な団体交渉に当たる。

⑵ 会社が、A2との期間1年の契約締結後、わずか2か月で解約したことは、極めて不自然でその理由も説得力がなく、組合活動及び副執行委員長A2の言動を嫌悪し、排除するために解約したとみるのが相当であり、不当労働行為に当たるが、一方、A1らとの契約を、A1らの稼働予定の変更が多いことを理由として期間満了後に不更新としたことにはそれなりの合理性があり、組合役員であるが故の不利益取扱いには当たらない。

 ⑶ 22年1月から3月にかけて営業所に設置された、防犯監視カメラの設置目的は不自然ではなく、また、組合から、会社が組合活動を監視したことを裏付けるに足りる具体的事実の立証もないことから、組合活動に対する支配介入に当たるということはできない。

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 03−5320−6988