平成26年12月 4日

東京都労働委員会事務局

U事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人 X1組合東京南部

  被申立人 株式会社Y1

 

2 事件の概要

平成23年1月、被申立人会社の従業員によって、申立人組合の支部が結成された。

翌月、組合は、会社に対して、支部結成を通知するとともに、職場環境の改善等を求めて団体交渉の申入れを行い、3月以降、組合と会社との間で団体交渉が複数回開催された。一方、会社は、20年以降の世界的な燃油費高騰等に伴う顧客ニーズの変化に対応するため、組合員らの従事する業務を米国の拠点に集約すること等を内容とする業務再編の方針を固め、これに伴って3月2日、組合員X2と異動について面談を行った。また、6月、組合は、従業員の職種によりIDカードストラップの色が異なっていたことについて、色を統一すること等を求める団体交渉の申入れを行った。その後、会社は、支部の執行委員長であったX2を雇止めとするとともに、同月以降、X3ら組合員3名の職務内容等の変更を行った。さらに、24年3月、会社は、X3の降格を決定し、その給与を減額した。

本件は、@X2支部委員長の雇止め、AX3の降格、B組合員の職務内容等の変更が、それぞれ組合員であるが故の不利益取扱い及び組合弱体化を企図した支配介入に、C6月に組合が申し入れた団体交渉における会社の対応が不誠実な団体交渉に、並びにD23年3月に行われた面談の際の会社従業員によるX3への発言が組合弱体化を企図した支配介入に該当するか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要 (一部却下・一部棄却)

<主文(要旨)>

  本件申立てのうち、23年3月における被申立人会社従業員による発言に係る申立てを却下し、その余の申立てを棄却する。

 

4 判断のポイント

(1) X2支部委員長の雇止めについては、会社との間で雇止め後の新たな労働条件について協議が行われたものの、双方の見解が対立して合意成立が困難な状況に至っていたものと評価せざるを得ないことなどから、不利益取扱い又は支配介入に該当するとはいえない。

(2) X3の降格については、その降格理由が不自然ないし不相当とは認められず、その他、弱体化行為であることなどを裏付けるに足りる具体的事実の疎明はないことから、不利益取扱い又は支配介入に該当するとはいえない。

(3) 組合員の職務内容等が変更されたことについては、会社が、殊更組合員に対してのみ、異なる処遇あるいは措置を執っていたとの事情は認められないことなどから、不利益取扱い又は支配介入に該当するとはいえない。

(4) 6月に組合が申し入れた要求事項に関する会社回答がなかった理由は、組合が専らX2支部委員長の契約条件という喫緊の課題についての交渉に終始したものによることなどから、団体交渉における会社の対応が不誠実であるとみることはできない。

(5) 組合は、23年3月の会社従業員の発言を問題とするところ、当該発言がなされたとされる日は、本件申立ての1年以上前であることから、この発言に係る組合の申立ては、申立期間を徒過したものとして却下せざるを得ない。 

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課 

電話 0353206991