平成26年8月20

東京都労働委員会事務局

 

M事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人  T(組合)

被申立人  M(会社)

 

2 事件の概要

平成221021日、会社のY1取締役は、組合員Xを非難し暴行したため、会社の代表取締役Y2社長は、Xに対し、話合いで解決するまでの間、賃金を保障するので会社に来ないほうが良いと伝え、Xを自宅待機とした。以後、組合と会社とは、Xの職場復帰及び暴行等の再発防止策などについて、24年1月まで8回の団体交渉を実施した。

24年5月24日、6月13日及び同月20日、組合は、会社に、Y2社長に加え、暴言・暴行の事実認識並びにY1取締役の処遇について聞くために、Y1取締役の出席する団体交渉を申し入れたところ、会社は、Y1取締役の出席は差し控えると回答し、団体交渉は開催されなかった。

本件は、組合が、会社にY1取締役の出席する団体交渉を申し入れたことに対し、会社が、Y1取締役の出席は差し控えると回答し、その後、団体交渉が開催されていないことが、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要 一部救済命令

<主文(要旨)>

  ⑴ 会社は、組合が24年5月24日、6月13日及び同月20日に申し入れた団体交渉のうち、Y1取締役の処遇に関する議題について、同取締役を団体交渉に出席させて、誠実に応じなければならない。

  ⑵ 前項の履行報告

  ⑶ その余の申立ての棄却

 

4 判断のポイント

⑴ Y1取締役の暴言・暴行傷害の事実関係等に関する議題については、Y2社長が、団体交渉における交渉権限を欠いている等の事情も認められず、同社長は、会社の代表者であることからも、同取締役が出席しなければ、およそ実効的な団体交渉が行えないとまでいうことはできない。

⑵ Y1取締役の処遇(退任)に関する議題については、会社が同取締役の退任を検討するとの文書を組合に提示した経緯から、退任(辞任)に対する真意の確認が、団体交渉の進展において重要な事項となっていたものといえる。Y1取締役名義の謝罪状が組合に送付されたが、その後の言動は、暴行を謝罪した者とは思えないものであること、同取締役が実際に退任したとの事実は認められないこと、Y2社長自らが、同取締役のコントロールが効かないと発言していることから、同社長の説明だけでは足りず、本人に直接真意を確かめる必要があったものといえ、同取締役の出席も必要とする特段の事情が認められる。

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 0353206987