平成27年12月14日

東京都労働委員会事務局

 

 

A事件命令書交付について

 

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者

  申立人  X1(組合)、X2(東京地方本部)、X3(支部)

  被申立人  Y1(株式会社)、Y2(株式会社)

 

2 事件の概要

  Y1は、会社分割を議題とする団体交渉を行っている中、22年6月16日、Zの自動車教習事業の新設分割を行った。

  会社分割後の7月15日、新設会社であるY2は、支部に対し、会社施設利用及びチェック・オフ(労働組合費の賃金控除)の休止を通告した。

  また、Y2は、22年夏季賞与から25年冬季賞与までの各賞与について、19年以前の支給額より大幅に減額した金額を提示した(なお、20年冬季賞与から21年冬季賞与までの各賞与不支給の不当労働行為該当性については、中央労働委員会に再審査が係属中。)。

  本件は、@Y1が会社分割したこと、A会社分割を議題とする団体交渉におけるY1の対応がそれぞれ不当労働行為に当たるか否か、BY1は、会社分割後においても、労働組合法上の使用者に当たるか否か(後記CないしEについて使用者としての責任を負うか否か)、C会社らが、施設利用及びチェック・オフを休止し、再開していないこと、D会社らが、22年から25年までの夏季及び冬季賞与について、それぞれ5万円以下の金額を提案したこと、E会社らの22年から25年までの夏季及び冬季賞与を議題とした団体交渉における対応が、それぞれ不当労働行為に当たるか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要(一部救済)

<主文(要旨)>

⑴ Y2は、業務や施設管理に支障がない限り、同支部に対し会社施設を利用させること。

⑵ Y2は、支部の組合員に対し、22年夏季賞与として24万3千円、同年冬季賞与として14万7千円、23年夏季賞与として金22万6千円、同年冬季賞与として13万円、24年夏季賞与として18万6千円、同年冬季賞与として12万円、25年夏季賞与として17万1千円、同年冬季賞与として10万3千円を支払うこと。

⑶ Y2は、支部の組合員の賞与に関する団体交渉において、必要な資料を開示する等して、団体交渉に誠実に応ずること。

⑷ 文書の交付及び掲示

  要旨:施設利用及びチェック・オフを休止したこと、22年から25年までの夏季及び冬季賞与について、それぞれ5万円以下の金額を提案したこと及び22年から25年までの夏季及び冬季賞与を議題とした団体交渉において、必要な資料を開示して具体的説明を行わなかったことなどが、不当労働行為であると認定されたこと。今後、このような行為を繰り返さないように留意すること。

⑸ ⑵及び⑷の履行報告

⑹ その余の申立ての棄却

 

4 判断のポイント

 ⑴ @Y1が会社分割したことは、組合らに対する不当労働行為とは認められないが、A会社分割を議題とする団体交渉において、必要な資料を開示して十分な説明を行っていなかったことは、不誠実な団体交渉に当たる。また、BY1は、会社分割後において、労働組合法上の使用者には当たらない。

 ⑵ CY2が施設利用を一方的に休止し、その後再開しなかったこと、並びに、Y2がチェック・オフを休止したことには、合理的理由がなく、組合活動を不当に制約するものであるから、組合らの組織・運営に対する支配介入に当たる。

 ⑶ DY2が22年から25年までの夏季及び冬季賞与について、それぞれ5万円以下の金額を提案したことは、組合員に対する不利益取扱いに当たるとともに、支配介入にも当たる。また、E22年から25年までの夏季及び冬季賞与に関する団体交渉において、会社らの回答が合理的であり、妥当なものであることを具体的に説明し納得を得ようとしていたとは認められず、不誠実な団体交渉に当たる。

問い合わせ先:労働委員会事務局審査調整課

電話 03−5320−6985