平成27年3月10日

東京都労働委員会事務局

 

N事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。

命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人  X1ユニオン(以下「X1ユニオン」という。)

  被申立人   Y1組合(以下「Y1労組」という。)

 

2 事件の概要

X2は、平成2311月4日に申立外Y2組合(以下「Y2労組」という。)に加入し、1215日に被申立人Y1労組と雇用契約を締結し、24年4月1日からY1労組の書記(専従職員)として勤務を始めた。

X2の雇用契約では、同人がY2労組の組合員であることが雇用条件となっていた。

勤務開始から7月頃にかけて、X2は、Y1労組の会計処理に疑問を持ち、同労組執行委員長のY3に対して意見を述べたが、Y3は、X2の意見を取り入れなかった。

  X2は、25年2月頃に体調を崩し、2月8日以降勤務しなくなった。

6月10日、Y2労組は、X2に対して「本年3月末での退会とする」旨を通知した。また、6月24日、Y1労組はX2に対し、雇用条件である「Y2組合員であること」との条件を満たさなくなったとの理由により、7月31日付けでの雇用契約の終了を通知した。

6月25日、X2は、申立人X1ユニオンに加入し、7月8日、同ユニオンは、同人の「解雇撤回」を求めて、Y1労組に対して団体交渉を申し入れた。

X1ユニオンとY1労組との団体交渉が2回行われたが、話合いが進展せず、2回目の団体交渉は約15分で終了した。

本件は、Y2労組が、X1ユニオンとの2回の団体交渉に誠実に応じたか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要

<主文(要旨)>

  本件申立てを棄却する。

 

4 判断のポイント

 ⑴ 第1回団体交渉において、X1ユニオンが、X2の解雇撤回の要求をしたのに対し、Y1労組は、一応の回答や説明を行っており、交渉に支障が生ずるほど具体的に不誠実な対応があったとはいえない。

⑵ 第2回団体交渉において、X1ユニオンは、X2の解雇撤回を再度要求したものの、要求に対する回答を確認せず、自らの要求が受け入れられないと解釈し、問題解決方法について議論を進めることもなく、労働委員会に持っていく旨述べて、団体交渉による解決を断念する態度を示したものといわざるを得ない。一方、Y1労組は、団体交渉を続ける意思を示していたのであるから、解雇理由等の説明が十分になされなかったとしても、その責めをY1労組に帰することはできず、団体交渉におけるY1労組の対応が不誠実であったとはいえない。

 

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 03−5320−6988