平成27年11月2日

東京都労働委員会事務局

 

S事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。

命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人  X1ユニオン

  被申立人  Y1株式会社

 

2 事件の概要

  会社の従業員X2は、平成2411月から抑うつ状態のため欠勤していたが、25年7月、組合に加入した。組合と会社とは、X2の復職に係る団体交渉を行い、組合は、同人の復帰職場として、原職かそれに類する場所を要求した。

  26年3月24日、会社は、X2の復帰職場を別会社(出向)とする復職案を示した。組合は、5月12日付質問書により、会社の復職案は、厚労省の手引にある「まずは元の職場への復帰」の原則を「踏まえていない恐れ」があるとして、質問書を会社に提出した。これに対し、会社は、6月13日付で、提案した復帰職場の社員数、通勤手段、飲食店等周辺施設の状況、厚労省手引にある復帰後の配慮としての残業・深夜勤務の禁止を受けて短時間勤務や時間外勤務を禁止すること等を文書で組合に回答した。

6月14日、組合は、上記回答を議題とする団体交渉を会社に申し入れた。

  6月23日の団体交渉及び同月27日の回答書にて、会社は、X2が主婦で残業ができないこと、会社が示した復帰職場が男性しかいないことなどの組合からの質問に、残業は極力配慮すること、以前は女性が在籍していたこともあり男性職場ではないことなどを回答したが、組合が要求する職場への復帰には応じなかった。

  本件は、26年6月23日の団体交渉における会社の対応が不誠実であったか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要(棄却)

<主文>

  本件申立てを棄却する。

 

4 判断のポイント

  会社は、組合の要求する職場への復帰には応じなかったが、会社の復職案について、それ相応の説明や回答を行っており、本件団体交渉において、特に交渉が停滞したり紛糾したりした事情は窺うことはできない。このことから団体交渉における会社の対応が不誠実であったということはできない。

 

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 03−5320−6998