平成29年1月31日

東京都労働委員会事務局

 

白百合クリーニング事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人   全国一般三多摩労働組合

被申立人  株式会社白百合クリーニング

 

2 事件の概要

組合は、平成26年7月、会社に分会結成を通知した。会社は、組合ニュースの配布等を認めない旨を通告したが、組合が配布等を続けたため、これを回収するようになった。

労使間では団体交渉が行われていたが、同年9月1日、組合が当委員会に不当労働行為救済申立てを行ったところ、会社は、マネージャー職、工場長職にそれぞれ就いている分会長X1、副分会長X2が、労働組合法第2条ただし書第1号の「使用者の利益を代表する者の参加」に当たるものと考えられるとし、同月16日付けでの両人の配置転換を行った。

本件は、会社が@組合ニュースの配布等を認めず回収したこと、AX1及びX2の配置転換を行ったこと、B当該配置転換について団体交渉を求めた組合に対し、配置転換後の9月18日の団体交渉で交渉を行うとしたこと及び団体交渉に代表取締役が出席しないこと、C団体交渉で議題となっていた開店準備及び閉店後作業について通達を発出したことなど、計6点がそれぞれ不当労働行為に該当するか否かについて争われた事案である。

 

3 命令の概要 一部救済命令

<主文(要旨)>

 ⑴ 会社は、組合が休憩時間等に配布し、又は郵送した組合ニュースについて、これを回収するなどの妨害をしてはならない。

⑵ 会社は、X1及びX2に対して行った26年9月16日付配置転換命令をなかったものとして取り扱い、X1に対し、同日から原職に復帰するまでの間、原職に従事した場合に得られたであろう賃金相当額と既支払額との差額を支払わなければならない。

 ⑶ 文書の交付及び掲示

 ⑷ 前2項の履行報告

 

4 判断のポイント

⑴ 会社が、実質的にみて、業務上の支障が生ずるおそれがないにもかかわらず、組合ニュースの配布や郵送を一切認めずこれらの回収を行ったことは、組合ニュースが従業員の手に渡ることを妨害する意図で行ったものとみざるを得ず、組合の運営に対する支配介入に当たる。

⑵ 会社がX1及びX2に配置転換を命じたことは、両人が組合員であること及び本件申立てがなされたことを理由とする不利益取扱い並びに支配介入に当たる。

⑶ア 会社は、組合が団体交渉の開催を求めた時点で目前に迫っていた団体交渉において話をすると答えているのであるから、会社の対応が、正当な理由のない団体交渉の拒否であるということはできない。

イ 時間外割増賃金の支払について労使間で合意形成がなされるなど、会社側の交渉員に交渉権限が与えられていなかったとみることはできないのであるから、団体交渉に代表取締役が出席していなかったことは、不誠実な団体交渉に当たらない。

⑷ 会社が「業務時間の厳守について」を発出したことは、組合との議論、交渉が十分に尽くされるのを待たずになされたのであり、組合との交渉を軽視し、又は無視するものであるといわざるを得ず、よって、不誠実な団体交渉及び支配介入に当たる。

 

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 0353206998