平成29年6月21

東京都労働委員会事務局

セコニック事件命令書交付について

 

当委員会は、標記の不当労働行為救済申立事件について、本日、命令書を交付しましたのでお知らせします。

命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人 セコニック労働組合

  被申立人 株式会社セコニック

 

2 事件の概要

⑴ 組合と会社とは、労働協約において、会社の従業員は管理職等一定の職にある者を除き全て組合員となることを定めたユニオン・ショップ協定(以下「本件ユシ協定」という。)を締結していたところ、平成27年8月13日、会社は、組合に対し本件ユシ協定の解約等を提案した。

⑵ 組合は、団体交渉において、会社に本件ユシ協定を解約しないよう再考を促し、また、第5回団体交渉で、組合員の範囲に制限を設けないことを条件に、本件ユシ協定の解約を受け入れる旨を表明した。

しかし、会社は、当初の提案を譲歩しなかったため、組合と会社とは合意に至らなかった。また、会社は、合意済みの事項について部分的に労働協約を締結するという組合の提案も拒否し、結局、労働協約は、1031日をもって全部失効した。

⑶ 本件は、会社が、労働協約の改定を議題とする団体交渉において、組合が受け入れられない条件を提示することで労働協約の失効に至ったことは、組合の運営に対する支配介入に当たるか否かについて争われた事案である。

 

3 命令の概要 (全部救済)

<主文(要旨)>

   会社は、組合と第4回団体交渉までの間に合意した事項の労働協約の締結を拒否しないこと。また、本件ユシ協定については、新たな合意が成立するまでの間、271031日をもって労働協約が失効する以前と同様の取扱いをすること。

   文書交付及び社内ポータルサイトへの掲載

要旨: 会社が、労働協約の改定にかかる団体交渉において、組合が受け入れられない労働協約の改定案を提示し、その条件に固執した結果、労働協約の失効に至ったことは、東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されたこと。今後、このような行為を繰り返さないように留意すること。

   前項の履行報告

 

4 判断のポイント

⑴ 会社は、24年度以降、新規採用者について、組合員資格が生じないよう、関連会社で雇用し会社に出向させることにより、組合員数の減少を図る措置をとっていた。

⑵ 20年間特に支障なく継続してきた本件ユシ協定を解約する合理的な理由は認められない。

⑶ 組合が大幅な譲歩を示したのに対し、会社は、当初提案に固執した。

⑷ 会社は、合理的な理由がなく部分合意を拒否し、本件ユシ協定の解約について合意しない限り労働協約全体を失効させるとの姿勢を固持した。

⑸ 以上の会社の対応全体をみれば、会社は、当初の提案どおり本件ユシ協定を解約すること、又は労働協約全体を失効させることにより、組合の弱体化を企図したものと評価せざるを得ない。 

問合せ先 

労働委員会事務局審査調整課

 電話 03−5320−6988