平成29年8月23日

東京都労働委員会事務局

 

 

H事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書(分離命令)を交付しましたのでお知らせします。

命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人  X1(組合)

  被申立人  Y1会社(株式会社)、Y2会社(株式会社)、Y3会社(株式会社)

 

2 事件の概要

⑴ 平成27年3月12日、組合は、Y1会社に対し、19名の組合加入を通告し、賃金から控除した車両事故の弁償金の返還等を求めて団体交渉を申し入れた。団体交渉は4月29日に開催されたが、3月から4月にかけて、13名が組合を脱退した。

⑵ 27年3月3日、組合は、Y2会社に対し、A1の組合加入を通告し、賃金から控除した車両事故の弁償金の返還等を求めて団体交渉を申し入れた。団体交渉は、4月22日及び6月1日に行われたが、Y2会社は、組合員で唯一の正社員であるA1に対し、6月29日に、シュレッダー係への配転を命じ、8月11日に、懲戒解雇処分とした。また、Y1会社、Y2会社及びY3会社(以下「会社ら」という。)は、A1の懲戒解雇処分について、懲戒解雇理由を「罪状」などと記載した通知を会社らの社内に掲示し、8月号の社内報にも掲載し全従業員の自宅に送付した。

⑶ 組合は、Y2会社に対し、28年2月23日から3月16日にかけて、27年7月5日以降の団体交渉申入れにA1の件以外応じていないとして抗議し、改めて団体交渉を申し入れたが、28年5月26日まで団体交渉は開催されなかった。

⑷ 本件は、@Y1会社が組合脱退を働き掛けた事実があったか否か、あった場合そのことが支配介入に、AY2会社がA1をシュレッダー係に配転したことが不利益取扱い及び支配介入に、会社らがA1の懲戒解雇について掲示したこと及び社内報を全従業員の自宅に送付したことが支配介入に、BY2会社の対応が正当な理由のない団体交渉拒否に、それぞれ当たるか否か等が争われた事案である。

 

3 主文の要旨(全部救済)

 ⑴ Y1会社は、脱退勧奨をしないこと。

⑵ Y2会社は、団体交渉に誠実に応ずること。

⑶ 会社らは、都労委から不当労働行為であると認定されたこと等を、社内報に掲載し会社らの全従業員の自宅に送付すること。

⑷ 文書交付及び掲示

⑸ ⑶及び⑷の履行報告

 

4 判断のポイント

  組合の会社らに対する影響力の拡大を危惧し、@Y1会社が脱退勧奨を行い、AY2会社がA1をシュレッダー係に配転し、会社らがA1の懲戒解雇理由を会社らの社内に掲示し、A1の記事を社内報に掲載する等の不利益取扱いや支配介入を行った。また、BY2会社の団体交渉に対する対応は、正当な理由のない団体交渉拒否に該当する。

 

 

問合せ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 03−5320−6987