平成29年4月6日

東京都労働委員会事務局

 

日本空手協会事件命令書交付について

 

当委員会は、標記の不当労働行為救済申立事件について、本日、命令書を交付しましたのでお知らせします。

命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人 労働組合総本部指導員会

  被申立人 公益社団法人日本空手協会

 

2 事件の概要

Xは、(公社)日本空手協会(以下「協会」という。)に空手道の指導等を行う総本部指導員として勤務していた。平成26年5月23日、Xら約9名の総本部指導員らは、申立人組合を結成し、1224日、協会に対し、賃金・一時金要求等を議題とする団体交渉申入れを行った。

これに対し、27年1月20日、協会は、組合の法適合性に疑義があるとして文書で釈明を求めたが、組合はこれに応答しなかった。

2月17日、協会はXが協会の運営に関する誹謗中傷行為等を行ったとして、同人を懲戒解雇した。

2月18日、組合は協会に対しXの懲戒解雇を議題とする団体交渉を申し入れたが、協会は改めて釈明をするよう文書で通知し、団体交渉に応じなかった。

本件は、27年2月18日に組合が申し入れたXの懲戒解雇を議題とする団体交渉に協会が応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要 (全部救済)

<主文(要旨)>

⑴ 文書交付及び掲示

要旨: 組合が申し入れたXの懲戒解雇を議題とする団体交渉に協会が応じなかったことは、東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されたこと。今後、このような行為を繰り返さないように留意すること。

⑵ 前項の履行報告

 

4 判断のポイント

⑴ 協会は、組合の団体交渉当事者としての適格性に疑義があったと主張するが、@組合が組合員の労働条件について質問や要求をしていることは明らかであり、A組合員が名義貸与者にすぎないとの協会の主張を裏付ける具体的な事実の疎明はない。

したがって、1月20日付文書に、組合あるいはX個人が回答しなかったことは、協会が団体交渉を拒否する正当な理由とはならない。また、協会が1月20日付文書で回答を求めた事項をみても、組合又はXの回答がなければ団体交渉の開催に支障が生ずるものであったとは認められない。

⑵ 以上のことから、27年2月18日に組合が申し入れたXの懲戒解雇に関する団体交渉に協会が応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に該当する。

 

 

問合せ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 03−5320−6988