平成29年11月29日

東京都労働委員会事務局

 

 

T事件命令書交付について

 

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

 

1 当事者 

  申立人  X1(組合)

        X2(分会)

  被申立人  Y1(有限会社)

 

2 事件の概要

 組合らと会社とは、平成21年7月の分会結成以降紛争が続いていた。

2312月、分会長ら3名は雇止めとなり、地位確認等を求めて出訴したが、和解が成立し、2611月、職場に復帰した。

組合は、会社が、27年1月頃から、組合員に9時以降に出勤する遅出の指示をしたこと、業務終了後に工場の機械の点検や清掃等を行うジャスター当番を割り当てなかったこと、及び組合員に会社都合休みを多く割り当てたことが不利益取扱いであるとして本件申立てを行った。

本件は、会社が組合員に対して、@遅出を指示したこと及びジャスター当番を割り当てなかったこと、A会社都合休みを多く割り当てたことが不利益取扱いに当たるか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要 (一部救済)

<主文(要旨)>

(1) 会社都合休みの割り当てについて、組合員に対し、非組合員の契約社員と差別して取り扱わないこと。

 (2) 組合員に27年1月から6月までの間に割り当てた会社都合休みについて、2日を超えた日数について出勤したものとして取り扱い、既払額との差額を支払うこと。一時金についても同様に扱い再査定し、既払額との差額を支払うこと。

 (3) 文書掲示

要旨:組合員に会社都合休みを多く割り当てたことは不当労働行為であると認定されたこと。今後同様の行為を繰り返さないよう留意すること。

 (4) 第2項及び第3項の履行報告

 (5) その余の申立ての棄却

 

4 判断のポイント

(1) 会社はジャスター当番の確保に苦慮してきた。組合は、会社に対し、組合員のジャスター当番への再登用を求めていなかった。これらを考慮すれば、会社が、ジャスター当番を確実に担当してくれる従業員に固定して体制を維持しようとしたことは、特に不合理であるとはいえない。

   また、組合は闘争として当日の車の乗換えを拒否しており、急な乗換えに対応できないおそれがあるため、早い時間の出勤を指示しないとする会社の説明は殊更不合理なものとはいえない。

   以上のことから、不利益な取扱いには当たらない。

(2) 会社都合休みの平均日数は、組合員と契約社員の非組合員との間で13倍以上の差がある。また、会社が会社都合休みを割り当てる際の「会社に必要で協力的な人物が選別されるような基準」を設けていることに合理性はなく、組合員に多くの会社都合休みを割り当てていることから、不利益取扱いに当たる。

 

 

問合せ先 労働委員会事務局審査調整課

電話 03−5320−6988