平成29年5月11日

東京都労働委員会事務局

昭和ホールディングス事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立人  全労連・全国一般労働組合東京地方本部

全労連・全国一般労働組合東京・千葉地方本部昭和ゴム労働組合

被申立人  昭和ホールディングス株式会社

昭和ゴム株式会社

株式会社ルーセント

 

2 事件の概要

  平成27年8月18日、被申立人昭和ホールディングス株式会社(以下「昭和ホールディングス」という。)は、取締役会において、同社並びに子会社である被申立人昭和ゴム株式会社及び同株式会社ルーセント(以下、2社を併せて「子会社2社」という。)の製造工場及び事務所用地である昭和ホールディングス所有地を、同日付けで申立外Z株式会社に売却すること(以下「本件土地売却」という。)を決定した。

本件土地売却公表以降、子会社2社の従業員を組織する申立人全労連・全国一般労働組合東京・千葉地方本部昭和ゴム労働組合(以下「組合」という。)は、昭和ホールディングス及び子会社2社に対し、公表当日の8月18日以降4回にわたり、本件土地売却に伴う従業員の雇用問題等について団体交渉を申し入れた。しかし、昭和ホールディングスは、組合の申入れに対して何ら回答しなかった。また、子会社2社は、組合が掲げる議題は義務的団体交渉事項に当たらないとして、組合の申入れに応じなかった。

本件は、@昭和ホールディングスが労働組合法上の使用者に当たるか否か、A昭和ホールディングス及び子会社2社が、組合が4回にわたり申し入れた団体交渉に応じなかったことが、正当な理由のない団体交渉拒否及び組合に対する支配介入に該当するか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要(棄却)

<主文> 本件申立てを棄却する。

 

4 判断のポイント

⑴ 昭和ホールディングスが、子会社2社の従業員の基本的な労働条件について、単なる株主としての地位を越えて、雇用主である子会社と同視できる程度に現実的かつ具体的に支配力を及ぼしていると評価することはできないし、本件土地売却について組合との団体交渉に応ずべきであったということもできない。したがって、昭和ホールディングスは、本件団体交渉申入れに応ずべき労働組合法上の使用者に該当しない。

 ⑵ 組合が昭和ホールディングス及び子会社2社に対し、4回にわたり申し入れた団体交渉議題のうち「春闘継続団交」を除いた議題は、いずれも義務的団体交渉事項に当たらない。したがって、組合が申し入れた団体交渉に昭和ホールディングス及び子会社2社が応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否には当たらない。また、そうである以上、組合に対する支配介入にも当たらない。

問合せ先

労働委員会事務局審査調整課

電話 03−5320−6992