平成3024

東京都労働委員会事務局

 

S事件命令書交付について

 

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

 

1 当事者 

  申立  X1(組合)

X2(組合)

  被申立人  Y1(株式会社)

Y2(株式会社)

 

2 事件の概要

  組合員A1及びA2は、被申立人株式会社Y1と65歳以降も再雇用契約を締結していたが、平成27年2月13日、会社は、A1らに対して、契約期間満了の3月31日をもって、雇止めとすることを通知した。

3月19日、会社は、申立人X2の会議室の貸与の申請を拒否し、会社を訪れた申立人X1の役員を会社内にある組合事務所に入れなかった。

3月25日の団体交渉において、会社は、会社会議室貸与拒否及びX1の役員立入禁止は、会社の株式を100パーセント所有する被申立人Y2が決定したなどと述べた。

4月2日、組合は、Y2に対して、団体交渉を申し入れたが、同月7日、Y2は、組合員らの使用者ではないとして、団体交渉に応じないことを回答した。

本件は、会社がA1らを雇止めとしたこと、会社が会議室貸与拒否及びX1の役員立入禁止などをしたこと及びY2が団体交渉を拒否したこと外2件が、それぞれ不当労働行為に当たるか否かが争われた事案である。

 

3 命令の概要 (一部救済)

<主文(要旨)>

 (1) 会社は、A1及びA2の再雇用契約を更新したものとして取扱い、賃金相当額を支払うこと。

 (2) 文書の交付

   要旨:会社施設の貸与及び役員の立入りを拒否したこと及びA1らを雇止めとしたことが不当労働行為であると認定されたこと。今後同様の行為を繰り返さないよう留意すること。

 (3) 前2項の履行報告

(4) その余の申立ての棄却

 

4 判断のポイント

(1) 会社は、労使関係が良好とはいえない状況下で、合理的な理由も、何の説明もなく、A1らのみを雇止めとしたのであり、A1らが組合員であることを理由とする不利益取扱いに当たる。

(2) 会社は、事前に組合と話し合うことも一切なく、一方的に会社施設の貸与や役員の立入りを拒否したもので、組合運営に対する支配介入に当たる。

(3) Y2は、組合員らの労働条件等を決定しているとはいえないから、使用者に当たるとはいえず、Y2の対応は、正当な理由のない団体交渉の拒否等に当たらない。

問合せ先 労働委員会事務局審査調整課

 電話 03−5320−6992